世の中には、「ゴミ」の山を見てお金の山に見える、と言う人がいる。これは考えてみれば深い意味がある。元来「ゴミ」とは、ゴミのようだとか、お前は 「ゴミ」だとか、まったく世の中にあって無駄なもの、役に立たないもの、邪魔なものの代名詞になっている。この役に立たない物がお金になり、突然役に立つ ものになってしまうのだから、これはまったく革命的な出来事で、この世の中から代名詞としての「ゴミ」が無くなってしまい…様な者だけが残ってしまう。
 マア…様な者の末路はさておき、「ゴミ」がはたしてどんなお金になるのか が興味シンシン(我々業者でも)。 「ゴミ」がお金になると言ったとて、我々業者(生ゴミ処理機製造・販売・産廃業者など)が生業としてお金にするのではナ ンの意味もない事で、きっとそうではないはずで、もしそうだったらまったくふざけた話だ。
 しかし真の意味で付加価値としての、お金とすれば、ただ一つ、「ゴミ」を原料として、製造経費を上回る価格で商売になると、製品に出来る、ということに他ならないだろう。
 生ゴミを原料にして、……では一体なにを作るか。一番分かりやすく一般的なもの、それは〈1〉堆肥ということになる。次は固めて燃料にする〈2〉 RDF。最後は発生したメタン系のガスで〈3〉発電する。2004年現在、仮にも実用化しているのはこのくらいか 果たして、この〈1〉~〈3〉までの方式で経費を上回る価値が生まれるか/生まれているかですね。
 ここでいう経費とは、処理機導入のイニシアルコスト・運転に関わる経費・と、一見しては表には出ないもの…人件費、これがくせもの。生ゴミ処理機では大 型機になればなるほど、専従に近い運転員が必用だったり。生成物の運搬・保管・管理にかなりの経費が掛かってしまう。結局、詮索するわけではないが、どう みても、どの資料でも人件費については、ボランティアか、ついでの仕事か、原価の構成に入っていないようだ。もし人件費が入っていないとすれば、生ゴミ処 理機のランニングコストについては、カタログ上の数字は消費税ではないが、人件費込みか、別か謳ってもらいたいモノだ。もっとも、どの処理機も(弊社製 も)謳い文句は“人でも要らず、手間いらず”ダ。
 … 結論を急ぐわけではないが、今のところ、まだまだゴミの山を宝の山にするのは無理なような気がする。マアー威勢のいい業者のハッタリという事にしておきませんか(ごみはゴミだからごみという…今のところ)。
 チョット真面目に考えてみましょう。昔ある市のお役人とゴミ処理の経費について話していると、行政のゴミ処理コストとは、単純に年間のゴミ処理に掛かっ た総経費を処理したゴミの総量で割った数字をいうのだそうで、場所によってキロ60円だったり50円だったりする。しかし、この値段は小売りとしてそこの 住人(市民)にそのまま被せるのではなく、それなりに相場があって、確か東京都では28円だったか(昔の数字で定かではないが)、その差額を、正に行政 サービスという名目で税金で補っているのだそうだ。
 結局、ゴミの山をお金にするのではなく、お金を生むという意味は、いかにこの厄介モノの“ゴミ”を片付けるのに、どれだけ安く済むか・・・・・・である ようだ。そう、ここにきて見えてきました目標が、行政ではゴミ処理の総コスト価格、下々(民間)では行政の小売り値段(引き取り価格)、これを下回ればコ ストダウン―真の意味でのお金を生むことになる。
 われわれ生ゴミ処理機メーカーは、実はこの「しもじも価格」を下回るコストの生ゴミ処理機を目指してきた(勿論人件費を含んだ)。実は、行政処理価格はとうにク リアしている。実際、行政処理コストは全てが税金予算で賄われている。国の予算であれ、市の予算であれ、総額の6割以上はお役人の人件費で費やされている ので、処理機という機械のコストに置き換えれば行政価格に勝つことは難しくない。(機械は人件費に比べれば格段に安い。何せお役人の人件費は黙って一人年 一千万円)
 ここにきて、ゴミの減量化法のあおりか、全国的に行政の引き取り価格が急騰し40円50円の所も出てきた。今のところ弊社製生ゴミ処理機イーキューブの処理コストは機種平均30円~40円、これからは結構イケルカナ・・・・・・